施錠されているカギを特殊な金属製の工具を使い、解錠する技術をピッキングといいます。 この技術を習得すれば開けられやすいカギは10秒ほどで開けられてしまいます。
ピッキングにより、カギを開けることができるという事は、もちろんカギを閉めることも可能だということです。 犯人がカギを閉めて帰った場合、発見が遅れたり、気づかないうちに何度も侵入されていた、というケースも少なくありません。 被害者が女性の場合、ストーカーに発展したり、待ち伏せをして暴行におよんだ例もあります。
ピッキングによる侵入盗被害が急増し、平成12年には全国で29,211件も発生しました。 この数字は平成8年に比べ、100倍以上になっています。 東京都周辺に集中していた被害も地方都市に広がり、東京都ではむしろ減少傾向にあります。 関東地区では、カギの交換などの対策がすすんだのも、その原因と見られています。 まだ対策のすすんでいない愛知県では、平成11年から平成12年で7.8倍と急増しています。 しかも凶悪になってきた傾向があり、空き巣だけでなく強盗・殺人にいたった例が増えています。